PAP.COFFEEは「紙の魅力に触れられる」スペシャルティーコーヒーショップです。にこだわった紙アイテムやコーヒーアイテムを販売しています。ブランド名の「PAP」は「PAPER」の頭3文字であり、紙と人をつなぐ「Paper And People」、人と人をつなぐ「People And People」という意味も込められています。
「老舗 紙加工会社がスペシャルティコーヒーショップ?」

下町・足立区に根差し、1969年の創業以来紙加工業を営んできた三洋紙業が、東京・原宿で拘りのコーヒーショップをオープンすることになったのは、ある出会いがきっかけ。2022年4月、三洋紙業が東南アジアに拠点を持っている縁で、標高1400メートルの山奥でアラビカコーヒーを生産する「アカ族の村」を初めて訪問しました。

デジタル化が進む中、「紙のおもしろさ」を再発見しコーヒーと紙の可能性を融合させたカフェを目指しています。タイのコーヒー生産地では、農園とロースターやバリスタの距離が近く、高品質なコーヒーを生み出しています。ここに魅力を感じ、PAP.COFFEEではタイの豆を中心に、果実感を引き出す焙煎と抽出でコーヒーを提供しています。この旅は、三洋紙業の歴史を振り返り何を伝えたいのかを考える道のりでもありました。
豆生産地ストーリー

ドイパンコンでは、インスリットさんが率いるトンナムオーガニックが、タイ北部チェンライ県でコーヒーを生産しています。農園は標高1,400〜1,500mに位置し、オーガニック栽培を維持しつつ、傾斜を活かした栽培法を採用していますアフリカンベッドで天日乾燥を行う加工場では、ハニープロセスを用いて清涼感と発酵感のある豆を提供しています。

クンラオ村は標高約1,000mに位置し、アクセスが良く、村全体がコーヒー栽培に従事しています。周囲にはコーヒーの木が多く、独特な雰囲気を持っています。ジャルーンさんと妹さんが共同で農園と加工を行い、地元のスイーツを訪問者に振る舞うなど、地域の魅力を伝えています。農園ではアグロフォレストリーを実施し、シェードツリーとしてお茶やアボカドを植えており、これによりコーヒーの栽培環境を整えています。

ドイサケットのBan Pangbong村では、NuiさんとAoyさんがコーヒー農園を営んでいます。元々はITエンジニアと公認会計士だった二人は、最適な加工方法を模索しながら品質を高めています。農園の広さは約25haで、アグロフォレストリーを取り入れ、冷たい土壌が育成に適しています。加工はアナエロビック発酵を用いて行われております。
「コンセプトを決めるまでの道のり」

ブランドコンセプトを決める道のりは、三洋紙業の歩みを振り返り、「紙の可能性や価値」に向き合い、ブランドを通じて何を伝えたいのかを考える旅でもありました。三洋紙業は創業以来、足立区本社の周辺を中心とした下町の印刷加工会社と協力を続け、高い技術力を必要とする手加工を施したこだわりのある紙製品を多数製造しています。紙という素材は「破れる」「経年変化する」「匂いがつく」「色が変わる」といった特性を持つ循環型素材。ペーパーレスが推奨され紙のあり方が問われる現代であっても、紙そのものの魅力は様々な可能性を秘めています。PAP.COFFEEでは「紙ならではの魅力」に焦点を当て、カフェという場を通じて、多くの人が紙に触れるきっかけを作りたいと考えています。
「紙という素材の新たな価値を創造するクリエイティブ」

ブランドアートディレクション・グラフィックデザインには株式会社BULLETの小玉文氏を迎えました。紙や印刷加工を生かした「手に触れて感じるデザイン」として、国内外で数々の賞を受賞してきた小玉氏と三洋紙業の企画・設計部がタッグを組み、「紙」の魅力を活かした様々なパッケージ・飲食容器などを開発、提案していきます。さらに、空間デザインにはDO.DO.の原田圭氏を迎えました。「その場所、そのプロジェクト、そのクライアントでしかできないこと。」を考えてデザインすることを理念とし、インテリアデザイン、建築設計、家具、プロダクトと空間に関わるデザインを多岐にわたり活動している原田氏と三洋紙業の新規開発部と企画・設計部がそれぞれの経験から試行錯誤し、「紙」を活用した家具の開発、提案を進めています。
Paper Items
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異なる紙の質感、触り心地を楽しんでもらいたいという願いから、「カップスリーブ」は3種類の異なる紙と6種類の形で制作しました。
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平面なのに立体的に見える不思議な「ショップカード」です。
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紙の触感と印刷に触れる「コーヒー豆の情報カード」です。
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店内の棚も紙製で制作しました。空間全体で紙の楽しさや可能性を味わえる店舗にしています。
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PAP.COFFEE ACCESS
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-6セリジェ神宮前102
電話番号:03-6447-1988